秋篠寺さんの大元帥明王像

奈良市秋篠寺さんでは、一年に一度、今日だけ拝観できる秘仏があります。

今日のカットは、その大元帥明王(たいげんみょうおう)像です。

インドに残る神話では、元は弱い者を襲って喰らう最悪の鬼神でした。しかし大日如来の教えを受けて善神となり、以降はその大いなる力を国家を守護するために発揮するようになったと伝わります。

名前の通り、不動明王に匹敵ほどの霊力を持つとされ、一説では「全ての明王の総帥」とも言われます。

国家・国土を守護し、敵や悪霊を降伏させる功徳を発揮することから、必勝祈願、敵国粉砕、国土防衛などを祈願したとされます。

軍の組織の位である「元帥」や「大元帥」は、この明王からきているとも言われます。

憤怒の形相に加え、首や腕に無数の蛇が巻き付く姿は恐ろしさを感じます。

ただ、一日だけの開扉ですから、多くの参拝者でざわついていますから良い(?)ものの、もし、一人だけで薄暗い中で観ると背筋に寒いものが走るのではないかと思います。